でんぷん質の原料からアルコールを造るには、糖化と呼ばれるでんぷんを糖に分解するプロセスが必要です。ビールやウイスキーでは麦芽を利用しますが、日本酒や焼酎などの伝統的な日本の酒では、麹菌と呼ばれる特殊な菌で糖化を行います。麹を使う技術がいつ、どのように日本に持ち込まれたのかは定かではありませんが、古代中国から稲作と並行して伝わったとされています。
8世紀には、国内で酒造りに麹を使用した最初の記録が残っています。その後、この手法は各地で洗練されていきますが、この清酒作りの技術が焼酎のもろみづくりの根底にあるのは言うまでもありません。