イタリアンな焼酎カクテルでサルーテ(乾杯)!
バーテンダーの長谷川哲夫さん、カクテルは全てオリジナル
ブルックリンのイタリアン・レストラン「Numero 28 Pizzeria」で、焼酎カクテル・イベントがあった。同店はピザの専門店で、マンハッタンに4軒、ブルックリンに2軒、米国内にはマイアミ・ビーチとテキサス、そして英国のロンドンにも支店がある。私のイタリア人の友人がここのピザはニューヨークで一番美味しいと連れて行ってくれた、イタリア人も太鼓判を押す味だ。
この日のイベントでは6種類の焼酎カクテル(表1)が1杯10ドルで振舞われた。カクテルは全て麦焼酎がベース。お客様は好きなカクテルをオーダーして、飲んだ分だけ支払う。イベントは午後6時から9時半までの3時間半行われ、その間に6種類のアペタイザー(表2)がトレーに乗ってお客様の間を回る。アペタイザーは店から無料で提供された。
6杯も飲んだら家に帰れないと思ったが、やっぱり飲んでみたいと、私は6種類のカクテルに挑戦してみた。
えんむ・カクテルを飲むジョン・へディガンさん
カクテルは全てバーテンダーの長谷川哲夫さんのオリジナル。トマトのカクテルは芸術家・故岡本太郎さんのアートをイメージして「Taro」と名づけたと長谷川さん。同店でも通常のカクテル・メニューにあり12ドルで提供している。イタリアン・レストランなので、イタリア料理によく使われるトマトとバジルを使ったカクテルを考案したという。「今日の6種類のカクテルは1回以上は店で作って評判が良かったカクテルです。焼酎はまだ米国人には馴染みが薄いのでそのままで飲むより、とっかかりやすいので、カクテルで紹介している」と話す。
えんむ・カクテルを試したジョン・へディガンさんは「煙がもくもくと立ち、すばらしいプレゼンテーションだね。とってもフルーティで美味しい。こんなカクテルはこれまで飲んだことがない」とご満悦。どのカクテルもややこってりなイタリア料理にも合い、焼酎が様々なカクテルに変身することに驚きでした。
6種類のカクテルメニュー(表1)
1)トマト・カクテル:
乾燥させたトマトを3日間麦焼酎に漬けて、トマト・ベースの焼酎を作り、水と塩、レモンジュースを加え、ホーム・メイドのドライ・トマトとバジルを添えて、スパイスにブラック・ペッパーを少々振りかけて。
●スッキリとしてトマトのほんのりとした甘い味わい。
2)パイナップル・カクテル:
パイナップル・ジュース、麦焼酎、ミント、キュウリ、ハウス・メイドのライム・シロップ・ジュース。ミントの葉を添えて。
●パイナップルの酸味とキュウリのフレーバーでさっぱり。どちらかというとキュウリの味が強かったが、私の隣にいた客はキュウリが大好きなのでこのカクテルが気に入ったと話していた。
3)ゆず・カクテル:
麦焼酎、イタリアのカンパリ、ゆずジャム、オレンジジュースにしその葉を添えて。
●ゆずの香りがほんのり、カンパリの苦味と程よくマッチ、欧米ではゆずが人気なので流行かも。
4)マンゴー・カクテル:
麦焼酎、マンゴー・ピューレ、乾燥リンゴ、スプマンテ(イタリアのスパークリング・ワイン)、アンゴスチュラ・ビターズ、ホームメイドの乾燥リンゴとタイムを添えて。
●マンゴーの甘い香りとスパークリング・ワインのシュワシュワ感にビターの苦味が利いている。鮮やかなマンゴー色。
5)スモーク・カクテル:
麦焼酎、スコッチ・ウィスキー、アペロール(イタリアのリキュール)、スコッチ・ウィスキーのラフロイグ10年、ハウス・メイドのラベンダー・ビター。オレンジ・の皮を添えて。
●スモーキーな味だか、時間が立つと氷が解けてまろやかな味に。
6)えんむ・カクテル:
麦焼酎、イタリアのハーブ酒アマロ、フランス産アブサン、小豆のペースト。
●ベーテンダーさんが、なにやら、グラスにガラスのふたをしてスモーク・ガンで火をつけると煙がモコモコと立ち上がり、プレゼンテーションで客をわくわくせる。アブサンの苦味に小豆ペーストがまろやかな、なんとも不思議な味わい。ブランデー・グラスでいたいただくのがおしゃれなカクテル。
アペタイザー・メニュー(表2)
MINI RICE BALLS
サフラン・ライス・ボール
TOKYO 28 PIZZA
マグロのお刺身のピザ、ホームメイドのわさびマヨネーズにネギのトッピング(チーズ無し)
REGINELLA PIZZA
トマトとバッファロー・モッツァレッラ・チーズ、バジルのピザ
BACON-WEPPED SHRIMP
海老のカナディアン・ベーコン巻き
BEREDED RICOTTA
ベイクド・リコッタに梨をそえて
VOL AU VENT
ボローバン、パイの中にチーズ・フォンデュとマッシュルーム