知ってる?本格焼酎のコト

第37回:信州の焼酎

いまや宮崎県に次ぐそば焼酎の産地に

12月も中旬に入りそろそろスキーシーズンもはじまる。東京からスキーに出掛けるのに近くて便利な長野県で実は本格焼酎も造っていることをご存じでしょうか。長野県の名産品と言えば、そば・野沢菜・味噌・日本酒あたりが思い浮かぶけれど、最近では宮崎県に次ぐそば焼酎の産地でもあります。

長野でそば焼酎造りが始まったのは、昭和50年代半ばからだそうだ。樫樽3年貯蔵の40度ものから20度カップ入りまで揃った「峠」を筆頭に12社でそば焼酎が造られている。それも常圧蒸留が中心で比較的長い熟成期間が必要なものが多い。もともとは、日本酒で有名な土地柄から、酒粕焼酎もよく造られていて、今でもそばの次には酒粕焼酎が多い。

長野県の焼酎製造元は殆どが日本酒の蔵元の兼営となっていて専業メーカーはない。それもなぜか佐久地方・諏訪地方と関東に隣接している地域に集中している。やはりかつて首都圏でチューハイの大ブームが起きたことの影響もあるのだろうか。

本格焼酎の出荷実績はそば焼酎を中心に昨年で520KL強、本年は600KLと増えてはいるが日本酒に比べると3%ほどに過ぎない。まだ東京など県外にはそれほど出回っていないから、ちょっと変わった信州土産としても面白いだろう。

酒文化研究所 狩野卓也(日刊ゲンダイ 12/11掲載)

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