春秋謳歌

第47回 健康を考えるなら本格焼酎

第47回 健康を考えるなら本格焼酎 糖質カット、プリン体カットから糖質ゼロ、プリン体ゼロへ。酔い心地から健康志向への流れが加速しつつある。酒の世界も様変わりしたものである。

 酒と健康の関係でよく知られたものに“アルコールのJカーブ効果”がある。少量のアルコールを摂取している人は、酒を全く飲まない人や多量のアルコールを摂取している人に比べて心臓病やがんなどの病気による死亡率が低いというものである。その適量は500ml缶ビール1本相当の飲酒量だとされている。そういえば長寿の人には晩酌にコップ一杯程度の酒を飲む人が多い。

 コップ一杯で足らない人は、糖尿病や痛風のことを考えて、できるだけ影響の少ない酒を選ぼうとする。それならいっそのこと糖やプリン体が含まれていない酒を飲めばいいと思うのだが、これが含まれていない酒の業界はこれをあまり宣伝しないところが不思議である。蒸留酒にはもともと蒸発しない糖質は全く含まれていない。ところが酒税法で蒸留酒には砂糖を加えてもいいと書いてあるからややこしくなる。そこで焼酎業界は、焼酎乙類(単式蒸留焼酎)のうち、砂糖等の添加物が一切ないものを“本格焼酎”と呼ぶように表示規約を改めた。焼酎に“本格”と書いてあれば糖質は一切含まれないことを意味する。

健康に乾杯!

健康に乾杯!

 痛風の原因となるプリン体も蒸留酒にはきわめて少ない。公益社団法人痛風財団のデータによれば、100mlあたりの総プリン体量は、ビール4.4~6.9mg、清酒1.2mgに対し、ウィスキーは0.1mg、焼酎(25%)は0.0mgとなっている。

 これだけ騒がれると蒸留酒ももっと健康面をアピールしてもよさそうである。健康的に酒を飲むには、低濃度でおいしいこと、料理との相性がいいことも付け加えなければならない。本格焼酎は、糖質もプリン体も含まず、低濃度でおいしく、料理との相性抜群な酒なのです。そこでキャッチフレーズ「飲むなら本格焼酎、健康を考えるなら本格焼酎」を提唱したい。

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