第10回:人気の秘密
4半期の出荷数量が昨年比121%の大幅増!
本格焼酎・泡盛の人気がとどまるところを知らない。本年1月~4月の出荷数量が先週発表されましたが、前年比121%(15万7717キロリットル)という勢いを示しています。史上最高の出荷を昨年記録したばかりですが、その実績を大幅に更新しそうです。
この実績を使用した原料別に見ても、さつまいもは39%増、そばは24%増、米・麦・酒粕はともに17%増、その他の原料も54%増とあらゆる原料・タイプに増加傾向が見られるのが興味深いところです。これを経済学的に考えれば、向上稼働率の上昇、仕入れ原価率の下降などにつながり、価格が下がる方向に進むのですが、本格焼酎・泡盛の場合には事情は複雑です。まず生産者のほとんどが家族経営の中小企業で、生産余力がさほどないこと。そして、さつまいもなど生産量が限られる場合には、急激な人気上昇によりメーカー間で原料の奪い合いになりかえって原価が上昇することもあるからです。
焼酎の人気を表すもうひとつの事柄としてインターネットの検索が上げられます。最大手のYahoo!で検索すると、焼酎は304件、泡盛55件も出てきます。ビールでさえ530件なのですから、いかに多くの人たちが焼酎についての情報発信をしているかをうかがうことができます。